7月23日に八王子のオリンパスホールで行われた「第40回日本フィル夏休みコンサート」を鑑賞してきました。演奏される曲もなじみ深いものが多く、また3部では会場のみんなで歌える曲ばかり、という子どもでも楽しめる、家族で楽しみたいコンサートでした。そして、なんと言っても、2部には、日本女子体育大学新体操部とダンス・プロデュース研究会が出演。ダンス・プロデュース研究会が、「美しく青きドナウ」で、バレエのように美しい舞踏を披露したのに続いて、新体操部が「トレパック」の曲にのせて賑やかに登場。新体操を見慣れた人にはおなじみのパンシェも後方ブリッジも、後ろもちピボットも、初めて新体操を見る人にとっては「驚異の技」だったようです。「トレパック」は短い曲なので、息つく暇もなく、技、技、技をはつらつと披露した新体操部のメンバーたちに、会場からは惜しみない拍手がおくられました。競技のときとはひと味違う弾けた笑顔が、ステージの上で輝いていました。「アルルの女<間奏曲>」で登場した遠藤由華さんは、ステージに登場するところから、ドラマチックでなにかこの世のものではないような荘厳な空気をまとっていました。ゆっくりとした曲で、どこまでもゆっくり動くという、ノリでごまかすことのできない難しい演目だったと思いますが、そこはさすが元五輪選手。フェアリージャパン時代に、表現力を開花させていた遠藤さんならではのすばらしいパフォーマンスでした。「トレパック」でわいた会場も、この作品のときは、息をのんだような静けさに支配されていました。日本女子体育大学と日本フィルとのコラボのラストを締めくくったのは、ベートーヴェンの「交響曲第7番」。人気ドラマ「のだめカンタービレ」のテーマ曲にもなっていた、聴いていてわくわくする楽しい交響曲にのせて、新体操部とダンス・プロデュース研究会のメンバー総出で賑やかに、華やかにステージを盛り上げました。ユニークな動きや表情で、音楽を楽しく表現して見せるダンス・プロデュース研究会。人を高く上げる組み技や、数えきれないくらい回転するフェッテなど、鍛えられた身体能力を磨きあげた技をいかんなく発揮した新体操部。その素晴らしい踊りを得て、まさに「音楽が踊りだして」いるような珠玉のステージでした。日本女子体育大学のパフォーマンスも素晴らしかったですが、MCを担当されていた江原陽子さんの歌も素晴らしかった! 3部のラストでは、なんと!「アナと雪の女王」の「Let It Go」の大合唱となりましたが、江原さんの歌声は、松たか子バージョンのような深みのある歌声でした。さらに、7月19~27日の指揮を担当されている川瀬賢太郎さんは、コンサートの最後の最後に、「この指揮者、ただものではない」と思わせるサプライズパフォーマンスを!!! 小さな子どもも多い「夏休みコンサート」ならではのサービスなのかと思いますが、これには感動&大笑いさせてもらいました。オーケストラのコンサートというと、ちょっと堅苦しいイメージはあると思いますが、このコンサートは、本当に楽しめること間違いなしです。新体操っ子にとっては、まずは日本女子体育大学のパフォーマンス目当てでもいいと思います。会場に足を運んでみれば、日女の演技以外もとても楽しめると思います。●日本フィル夏休みコンサート2014~今後の日程7月27日(日)11時&14時 サントリーホール7月29日(火)14時 習志野文化ホール7月31日(木)14時 相模女子大学グリーンホール8月1日(金)11時&14時 サントリーホール8月2日(土)14時 東京芸術劇場コンサートホール8月3日(日)11時&14時 横浜みなとみらいホール※チケット情報など詳細はこちら!<写真提供:日本女子体育大学>
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