リオ五輪の男子体操団体メンバーの選考を兼ねたNHK杯が今日行われ、8連覇を果たした内村航平と2位の加藤凌平がとりあえず代表に決まった。 リオ五輪の代表枠は5だが先月行われた全日本選手権と今回の
NHK杯で2位までが代表入りをし、残りは6月の種目別選手権で5位以内と12位以内の選手に特定種目のスペシャリスト1人という選考方法だ。 ところが世界王者の内村が既に代表を決めているので今回のNHK
杯で代表が決まるのはあと1人。 先月の全日本選手権では上位が予想外に崩れて2位が床や跳馬のスペシャリストの白井健三で0、3点差で13年世界選手権銀メダリストの加藤、0、65差で14年世界選手権銅メダリストの田中佑典が続いている展開だから事実上加藤と田中の一騎打ちが予想された。 共に世界選手権で内村に次いでのメダリストになっているが、加藤は文字通りのオールラウンダーなのに対し田中は平行棒&鉄棒を得意とするタイプ。 個人的には内村が団体戦で全6種目出場すると消耗し種目別での金獲得が厳しくなるだろうから内村を休ませるとすれば最も苦手とするあん馬あたりだから、あん馬で得点を稼げるのは田中よりも加藤だと思うし次世代のオールラウンダーエースを組ませるという意味でも加藤が2位で選出されるのが望ましいと思っていた。 内村をはじめ加藤、田中、白井ら上位選手は同じグループで演技するので順位の推移が分かりやすい展開で始まり、予想通り2種目目のあん馬で白井が落下して脱落し加藤が2位に上がる。 結果的に床とあん馬に跳馬で加藤が、吊り輪と平行棒に鉄棒を田中が制した形だが最終種目の鉄棒で先に演技した田中が15,900を出してプレッシャーをかけたのに対し後から演技した加藤は15,600
を出して0,1ポイント差で見事に2位に入ったのだ。 最後にプレッシャーをかけられながらも着地を含めた完璧な演技を見せた加藤のメンタルの強さこそ悲願の団体戦金メダルを目指す内村の相方として相応しいわけで、内村への負担を軽減できる加藤の存在が重要になってくると思うので何としてもケガなく8月を迎えて欲しい。
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