2013インカレレポート① 国士舘大学今年のインカレは、国士舘大学にとっては、かなり嬉しい大会となったのではないだろうか。男子個人総合では、佐能諒一が、優勝。ここ数年、先輩達が少しずつ、そして着実に積み上げてきた実績の上に、この大物ルーキーが大輪の花を咲かせる形になった。国士舘大学の選手のインカレ個人総合優勝は、平成16年の脇田伸悟以来。じつに、8年ぶりのことだ。たしかに、今大会での佐能の演技は、パーフェクトに近かった。高得点を連発したのも道理ではある。しかし、もしも国士舘大学全体のレベルが決して高くない時期だったなら、ぽっと出てきた大型新人に対して、これだけの得点が出ただろうか? 採点競技の微妙なところで、やはり点数の出方、というのは選手や所属のネームバリューに多少なりとも左右されるところはある、と思う。「国士舘の個人は上がってきている」と、ここ数年で先輩達が築いてきた認識があったから、今回の勝利が舞い降りてきた。現に、今大会でも、個人総合3位に斉藤剛大、5位に弓田速未と入賞が3名。以下、佐々木智生、畠山可夢、小谷笙平の3名もジャパン進出を決めた。種目別決勝でも、スティックで斉藤が優勝、ほか3種目は佐能が優勝と、個人競技の金メダルを独占、クラブでは弓田も3位に入った。団体は、大会直前に怪我人が続出し、5人編成での出場を余儀なくされ、最下位に沈んだが、予選では17.225、決勝では17.325という5人編成としてはかなりの高得点をマーク。2回の試技いずれもよい実施で、「6人だったらいい勝負になったのでは」という手ごたえはつかめたように思う。たとえ順位は最下位でも、次につながる試合ではなかったか。また、ここ数年、部員数もぐっと増え、レベルも着実に上がってきていた女子も、ついに団体総合で3位となった。東女、日女を猛追する挑戦者グループの先頭についに躍り出た形だ。個人総合でも、成松エリナが9位、クー・ニーツォンが13位、飯村玲美が16位と健闘した。成松は、昨年の20位から大躍進。クーと飯村は、初めてのインカレながら堂々たる演技を見せた。団体も個人も、女子の中で、国士舘大学が侮れない存在となってきたことが明白になった大会だったように思う。このところ、国士舘大学には行く機会が多いのだが、男女ともとてもいい雰囲気で練習していると感じていた。男子も女子も、決して「勝って当たり前」という状況ではないだけに、常に挑戦する気持ちをもって、日々練習を積み重ねていた。そして、少しずつ、もう一段ステップアップするために必要な自信もつけてきていた。まさに機が熟した。国士舘大学にとっては、そんな大会だったように思う。国士舘大学の男子の4年生は、今年5人いる。個人の佐々木智生、弓田速未、小谷笙平。団体は小川悟、池上朋宏。1年前に、話を聞いたとき、彼らの目標は、「5人全員でジャパン出場」だと言っていた。小谷だけが昨年までは出場経験がなかったが、1年前に佐々木は、「小谷は来年は絶対にジャパンいけます。それだけの練習をしていますから。」と言い切った。「だから、自分たちは5人でジャパンにいけると信じているし、いかなきゃいけないんです。」1年前の佐々木智生の言葉は、現実になった。 <撮影:岡本範和>※ジムラブに、「2013全日本インカレ男女団体結果」をアップしました。http://gymlove.net/rgl/topics/report/2013/08/28/2013-49/※ジムラブに「2013全日本インカレ 花園大学団体」を横田泉さんがアップしています。
http://gymlove.net/rgl/topics/report/2013/08/28/2013-48/
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