2013全日本インカレ個人総合、終了!※ジムラブに「2013全日本インカレ個人総合結果」をアップしました。●女子
http://gymlove.net/rgl/topics/report/2013/08/27/2013-47/●男子
http://gymlove.net/rgl/topics/report/2013/08/26/2013-46/全日本インカレの個人総合が終了した。男子は、1年生の佐能諒一(国士舘大学)、女子は2年生の三上真穂(東京女子体育大学)が優勝した。その結果だけを聞くと、下級生優位の試合だったのか? と思われそうだが、決してそんなことはない。2年生は、飛躍をかけて。3年生は、もう一皮むけようと。そして、4年生は、最後のインカレへの思いを込めて。今年もまた多くの選手の演技に、感動させられた。とくに、4年生。日本女子体育大学の清水花菜、中澤歩は、「悔いの残らないように」、最後まであきらめることなく、全身全霊で演技していることが伝わってきた。これはもう、採点とは別次元の感動だった。とくに、このところの試合ではミスが出ていた清水花菜の執念を感じさせる3つのノーミス演技(クラブだけ足でおさえるところでわずかにこぼしてしまった)は、なんだか神がついているようにも見えた。チャイルド時代からずっと巧い選手だったが、これだけぶれることなく、長い間トップ近くにい続けられる選手も珍しいような気がする。長く上位にいる選手には、たいてい「いやになっているんじゃないか」と見える時期があるが、彼女の場合は、それがほとんど見えなかった。あまりうまくいかない時期があっても、常に向上しようとしている、そんな風に見える選手だった。考えてみれば、ずっと上位にはいるが、「1番」になったことはない。それでも、いや、だからこそか、ここまで続けてこれた。そして、どんな難しい演技も、果敢に挑戦し続ける。その不屈の魂が、今大会での彼女のすべての演技に宿っていた。中澤歩も同じだ。脚光を浴び始めたのは、清水より遅い。全国区で名前の知られた選手になったのは、高校生になってからと言ってもいいだろう。日女で新体操を続けると聞いたときも、好きなタイプの選手なので嬉しくは思ったが、ここまで伸びるとは予想はしていなかった。大学生で新体操を続けて成長し続けることは、案外難しいこともわかっていたからだ。それが、彼女の場合は、まるで大学で新体操をやるために、それまでの日々があったのか、と思うような成長ぶりだった。彼女も、このところの試合ではもったいないミスに泣くことが多かったが、今回はしっかりとまとめた。いくらかあぶないところもあったが、そこを持ちこたえるだけのキャリアも積んだからこそ、の貫禄の演技だった。この2人の演技は、どれもすばらしかったが、とくに1種目目のボールは、2人ともトリハダものの美しさだった。試技順が早かったため、2人とも競技開始まもなくの時間帯だったが、まだざわついていた場内を一気に引き込む力をもった演技だった。こういう演技は、やはり4年生なのだ。初日苦しいスタートとなった佐々木智生の起死回生のクラブ。2日目しょっぱなに、会場を静まりかえらせた弓田速未のクラブ。今大会は、惜しいミスが続いてしまった川西雅人が、今までに見たことがない鬼気迫る闘志を見せた最終種目・クラブ。どれも、演技の途中から胸がいっぱいになってしまう演技だった。しかし、イントロの最初の音を聞いただけで泣きそうになったのは、佐藤史弥(仙台大学)のクラブだった。そして、それはどうも私だけではないようだ。
Facebookで、佐藤の演技について書いている人を見つけたので、転載許可をいただいた。女子選手の応援で会場にみえていた方だが、やはりあの演技は、多くの人に「伝わった」んだなと思った。●以下、転載。毎年の事だけど、やっぱりこの試合は選手にとって、たくさんの意味のある試合なんだよね。特に4年生にとってはここで引退して、就活…となるか、Japanまで進めるか…今回、多分、4年生って何人も出ているんだろうけど、涙してしまった演技男子新体操のルールはわからないし、この選手がいつから新体操をやっていて、どれだけの選手かなんてしらないんだけど、花は咲くだっけか、曲名、これでいいのかな?曲が流れて、プログラム見て、仙台の選手なんだ、と思いながら演技を見ていたら、なんだかせつなくなってきた。そーいえば、3年前に東インカレで初めて見た時、周りのお母さん達と、少し話題になった子だわ。途中、マットに手をつき、クラブを胸にかかえこむように終えた時、あっ、この選手はこれで、最後なんだな。と。涙がでてしまった。あとで、他のお母さん達と話したら、やっぱり涙出たって。心に残る演技って事だよね。この選手、今日の団体にも出るみたい。頑張ってほしいな。」こういう演技が見られるのが、全日本インカレだ。だから、見ることをやめられない。今日の種目別決勝も、しっかり堪能したいと思う。 <撮影:清水綾子>
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