10月2日からカナダのモントリオールで開催されていた体操の世界選手権は日本時間の今日未明が最終日で、種目別決勝後半が行われ跳馬で白井健三が床に続いて金メダルを獲得しただけでなく女子の床でも村上茉愛が金メダルを獲得し今大会は金:3に銅:1のメダル4個を獲得した。 前日の床で完璧な演技をして金を取った白井は跳馬の優勝候補ヤンが欠場したという事からかシライ2ではなくシライ/キム・キフンを選択して決め2位と0,001差で跳馬を初めて制した一方で、初出場の安里圭亮は2本目に手を付いて13点台に終わり14,349の
6位とメダルを逃した。 女子の最終種目の床では個人総合と平均台で惜しくも4位と、あと一歩でメダルを逃した村上が1番手で14,233を出して逃げ切る形で何と63年ぶりの金を獲得。 そして最終種目の鉄棒では宮地秀享が伸身のブレッドシュナイダーを決めた直後の手放し技で落下したのが響いてメダルを逃す5位となった。 もともと五輪翌年の世界選手権は団体戦がなく個人総合と種目別になっているし、五輪翌年という事で強豪選手が欠場するケースもある大会だ。 だからこそ日本ではポスト内村の台頭が待たれる大会だったし、初参加の選手は何らかのインパクトを審判団に与える必要があった。 そんな中で床と跳馬を得意とする白井健三が特に床で絶対王者ぶりを発揮しただけでなく個人総合でもメダルを取るなど大きな自信を付ける事ができた大会だし、女子の村上も個人総合ではメダルに届かなかったものの予選を1位で通過するなど活躍したのは大きい。 とりあえず今大会は男子では内村航平が欠場したため白井以外ではあん馬の亀山耕平ぐらいしか有名どころはおらず更に亀山も予選落ちしたので、できれば宮地が鉄棒でメダルに届いて欲しいと思ったけど新技‘ミヤチ’を成功させただけでもよかったのではないか。 というわけで今大会は女子が村上が床を中心に強いというイメージを、男子は鉄棒で宮地の名前が売れたのと白井の個人総合デビューで内村の後継者として認知されたのが収穫だろう。 それにしても今回の会場は76モントリオール五輪の開閉会式が行われたオリンピックスタジアムだったが五輪の時はモントリオール・カナディアンズの本拠地フォーラムで、85年の世界選手権では自転車会場だったベロドロームを使用しているわけでカナダでの体操人気の高さが分かる。
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